古典占星術の品位について解説します。
プロの占星術師による、初心者の方向けの品位の取り扱い方をお伝えします。
- 古典占星術の品位が気になっている
- プロの占い師が品位をどう使っているかを知りたい
- ホロスコープ読みに品位を自分の鑑定に取り入れたい
以上に該当する方は、ぜひ続きをご覧ください。
初心者向け:古典占星術の品位の取り扱い方
古典占星術の品位には、エッセンシャルディグニティ(本質的品位)とアクシデンタルディグニティ(付帯的品位)とに別れます。
一般的な古典占星術のアプローチとしては、エッセンシャルディグニティとアクシデンタルディグニティの点数の合計を行なって吉凶の判断を行います。
初心者の方かはまず、以下6つだけ採用して、ホロスコープの研究をされることをお勧めします。
- ドミサイル(本来の座):+5点
- イグザルテーション(高揚の座):+4点
- デトリメント(放浪の座):ー5点
- フォール(転落の座):ー4点
- 12ハウスにある:ー5点
- 6、8ハウスにある:ー4点
理由は、品位の計算は数が多く、計算することが目的となってホロスコープに目がいかなくなるからです。
上記6つは、品位において特に影響が強いベスト6のものです。
繰り返しになりますが、ホロスコープを読んだ結果、例えば、その人にとって結婚が吉に傾くのか、凶に傾くのかを判断するために品位の計算を行うのです。
几帳面な人ほど、品位の計算を厳密にしようとします。
ですが、実際にやってみると品位の計算を厳密にしてもホロスコープはほとんど読めないことに気づくはずです。
まず、ホロスコープからその人の運命の方向性を読み解かなければ、品位の情報が活かせないからです。
実践鑑定でも使わない品位がある
以下、あくまでも真中伸也のホロスコープ鑑定(占星術鑑定)において、ということを断っておきます。
実践鑑定でも使わない品位というのがあります。
特に以下6つは実践鑑定でほとんど使いません。
- トリプルシティ(実は未来予測で使う時もある)
- ターム(ホラリー占星術で使う時もある)
- フェイス
- ヘイズ
- オリエンタル
- オクシデンタル
研究を重ねた結果、運命に対する影響がほとんどないと判断しているからです。
僕自身、古典占星術原理主義者ではないのです。(笑)
影響がないと思った品位は鑑定からバッサリと切り捨ています。(笑)
もちろん、この記事をお読みの皆さんによっては、「いやいや、ヘイズは影響が強いでしょ!」と思われている方もいると思います。
それはその方のご意見なので、否定はしません。
ただ、僕の研究では本当に影響がなく、むしろノイズになるとは判断しています。
品位に限らず占星術の大きな誤解
品位も立派は占星術の理論ですし、非常に大切なのは言うまでもありません。
ですが、ここでホロスコープ読みの大きな誤解について説明したいと思います。
占星術を勉強している、占星術で鑑定を行なっている人が抱いている大きな誤解の一つに、「理論どおり読めば運命が読める」というものがあります。
それは完全に誤りである、と断っておきます。
占星術も立派な占いです。
インスピレーションや霊感をバリバリ使うのです。
理論どおりにホロスコープを読めば、運命が全て読み解けるのであれば、この世界のすべての人が大占い師になっているはずです。
もちろん、そんな現実は訪れていません。
もっと言うと、占星術の理論は膨大にあります。
すべての理論を採用すれば、矛盾した結果が出て、それこそ運命が読めなくなります。
今回で言えば、品位の計算をすべて採用しないといけない、という理由はないのです。
使える品位もあれば、使えない品位もある。
これが真実です。
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品位で吉凶の判断をつける癖をつけよう!
僕の占星術講座の生徒さんには、品位で吉凶の判断をつける癖を身につけてもらっています。
使えない品位ももちろんありますが、品位がなければ鑑定ができないからです。
運命の凶の部分が見えてくるから、どこにリスクがあるのか、誰が危険なのかが判断できます。
吉凶の判断ができないとお金をいただく鑑定ができません。
心理分析主体の占星術鑑定を望んでいる方も一部いらっしゃいますが、経営者やお医者さん、弁護士、芸能人の方など、背負うものもがある人の鑑定に心理分析はあまり有効ではないのです。
- 胸を張ってお金がいただける鑑定を目指したい
- プロの占い師として、聞かれた質問に対して自信を持って答えられるようになりたい
以上に該当する人ほど、品位による吉凶の判断を明確にすることをお勧めします。