占星術では大吉星である木星。
特に相性において、木星は相手(太陽、月)の運を上げる惑星でもあるので注目ポイントであるのは間違いありません。
ただし、木星を中心とした相性を見る際、注意すべきポイントがあります。
実践鑑定で木星は意外と気を使う惑星でもあるのです。
相性における木星は一体何に注意すべきなのか? について解説いたします。
木星の凶作用
木星の本質は吉星である以前に「拡大」です。
物事やその人の在り方を原則、吉の方に拡大してしまうというのが木星の解釈となります。
ですが、以下3点に関して理解しておかないと、木星の本質の見逃したまま相性を見てしまうことになります。
少しレベルの高い内容になりますが、知っておいて損はない情報です。
海王星的な木星もある
そもそも古典占星術では海王星は存在していませんでした。
海王星は1846年に見つかり、その後、占星術的な解釈が加えられた惑星です。
では、古典占星術において海王星的な役割を担っていた惑星は何か?
それが木星です。
古典占星術的な見方をすれば、木星は海王星の意味を帯びていることになります。
実際の実践鑑定において木星が明らかに海王星的な役割を担っている相性は意外と目にするものです。
海王星は準凶星。
どちらかと言えば悪い意味が主たる解釈です。
海王星で得に相性で気をつけないといけない意味は、嘘、偽り。
相手を騙すということが含まれます。
そして、木星がその役割を担ってしまうことも往々にしてあり得ます。
条件にもよりますが、木星=嘘、偽りという解釈もあながち間違いではないのです。
楽観的な力を強めてしまう
どの惑星にもマイナス面が必ず存在します。
木星の場合は楽観過剰です。
つまり、相性においては相手の楽観過剰を強化してしまうのです。
若干厳しめに読むと、相手の隙を拡大させてしまうのが木星です。
自分と一緒にいると相手が甘えてしまって、堕落した生活に陥っている場合、相性で木星に注目するのは実は悪い判断ではありません。
運気を追いやる木星
海王星の本質はガス、ひいては拡散、霧散です。
拡散という意味では一般的な木星に近いのですが、霧散となると話は変わります。
霧のように無かったことにしてしまうのが、海王星です。
そして、木星がその役割を担う場合もあります。
ホロスコープにおいて、どの惑星も役割を担い、その役割に沿って運命を創っています。
相手の木星が影響を及ぼし、相手の惑星の役割を霧散、つまりなかったことにするというのはあり得る話ですし、何度もそういった相性のホロスコープを目にしています。
>>オススメの記事①:【ホロスコープ】相性100点はありえないを受け入れると運が上がる
相手の木星と太陽、月のコンジャンクションは特に要注意
ここまで木星の凶作用について解説してきました。
では、実際に相性ではどう読んだら良いのか? そのヒントを一つ、解説します。
相手の木星と自分(クライアント)の太陽、月のコンジャンクションに注視してみてください。
コンジャンクションは非常に影響の強いアスペクトです
さらに言えば、コンジャンクションは吉凶両面。
木星の凶作用を引き出すアスペクトとも言えます。
コンジャンクションは、木星の海王星的役割を引き出すアスペクトでもあるのです。
>>オススメの記事③:【ホロスコープ】ノーアスペクトは大変危険【←本当】
最後に
もちろん、すべての相性で相手の木星と自分(クライアント)の太陽、月のコンジャンクションが凶作用を帯びた木星の意味を引き出すわけではありません。
実際は、インスピレーションや霊感、その他、占星術理論を駆使して読んでいくことになります。
ですが、頭の片隅に木星の凶作用、海王星的役割、嘘、偽りといったキーワードを入れておくことをお勧めします。
占星術の教科書通りに相性や運命は残念ながら読めません。
常に検証し、教科書に書いてあることも疑う必要があります。
今回は少しレベルの高い内容です。
最初はピンと来なくても、やがて木星があまり良い働きをしていない相性を見た時に、本記事に書いてある内容を思い出してみてください。