占いは運命学です。
その人の運命、つまり、自分の資質や才能、今後の未来がどうなるのか? またどんな人と相性が良いのか? こう言った一連を占うことも運命学となります。
ですが、運命学は占いだけではありません。
体から運命を読んだり、体を鍛えたり、活力を上げることで、結果、運を上げるというアプローチもあります。
運命学は奥が深いものであるのと同時に、身近なものであります。
占いの種類
占いは大きく、4種類あります。
命(めい)、卜(ぼく)、相(そう)、霊(れい)。
世間にある占いは、このの4つのうちどれかに属するはずです。
それぞれアプローチは違いますが、未来の出来事や物事の吉凶を判断することには変わりありません。
また占いは、卜占(ぼくせん)とも呼ばれます。
卜(ぼく)とは、亀甲や獣骨をやいて生じたヒビから吉凶を推し量る行為のこと。
そこから、推量する、選択する、(神の加護を)与える、と言った意味があります。
この推量、選択、寄与は人生を前向きに生きる人にとって、日々行っていることではないでしょうか?
人生をより良く生きていくためには、推量し(見当をつけ)、選択の中から決断し、自分が持つものを他者に与えるという自発的な行動が必要ですし、実は、多くの人が(無意識に)占いを日々やっているとも言えるのです。
命(めい)
命(めい)とは、誕生日や自分が生まれた場所という宿命を元に、その人の資質や未来予測をする占術のことです。
意外と見落としがちなのが、命(めい)は人以外にもペットや家、家具、飛行機や車、船といったものにまで応用が効くということ。
万物ありとあらゆるものに誕生日と生まれた場所があります。
故に、万物ありとあらゆるもので誕生日と生まれた場所がわかれば、命(めい)で占うことができると言えます。
占星術
占星術とは、生まれた時間と場所でホロスコープ(運命の地図)を作成し、占う術のこと。
ホロスコープには、星座、惑星、ハウス(宮)、感受点、小惑星などが描かれており、これらの関係性や吉凶を見ていきます。
一般的に占星術といえば西洋占星術を指しますが、西洋占星術以外にも、インド占星術、中国式や台湾式占星術、宿曜占星があります。
その歴史は非常に深く、紀元前2500年ぐらいまで遡ることができます。
もう少し詳しく知りたい方は、こちらも併せてご覧ください。
四柱推命
四柱推命とは、古代中国で陰陽五行説を元にした人の命運を占う術のこと。
※陰陽説とは自然界のものは、陰と陽の要素で成り立つと考える思想。
※五行説とは、自然界のものは木・火・土・金・水の要素から由来するという思想。
四柱推命の四柱とは、誕生日や生誕時間を十の「干」と十二の「支」に置き換え、年、月、日、時、の四つ干支を柱したもの(年柱、月柱、日柱、時柱)です。
歴史は諸説あるのですが、紀元は西暦1100年代と言われています。
九星気学
九星気学とは、誕生日の九星と干支、五行を組合わせた占術のこと。
主に方位の吉凶を知るために使われます。
神社で売られている暦には、この九星気学の運勢が書かれてあります。
九星(九紫火星、八白土星、七赤金星、六白金星、五黄土星、四緑木星、三碧木星、二黒土星、一白水星)のうち自分の星を知り、吉方位、凶方位を見ていきます。
九星は552年に日本に伝えられたとされ、その後、園田真次郎氏がまとめた気学と融合させたのが九星気学です。
算命学
中国発祥の干支暦をベースとし、中国占星術と中国陰陽五行を融合した占術。
命を計算、数字に置き換え、エネルギーとして計算し、気図八門に分配します。
思想的には、古代中国の道教の神仙思想がベースとしてあります。
古代中国においては秘蔵の帝王学の一つとされ、日本に入ってきたのは、第二次世界大戦後と言われています。
卜(ぼく)
漢字そのものの意味としては、まさに吉凶を占うことを指します。
占いの種類でいえば、命(めい)とは違い、その瞬間に出た目や象意で吉凶を判断する占いのこと。
皆さんの中にはテストで答えがわからなかったとき、鉛筆を転がしてどれが正解かを占ったことがある人もいると思います。
鉛筆占いも立派な卜(ぼく)と言えます。
タロット
卜(ぼく)の占いで一番広まっているのがタロットです。
タロットは非常に種類が多く、ライダータロットやマルセイユタロットが有名ですが、他にも魔術師アリースタークローリーが作成したトートタロット、OSHOタロットがあったりします。
大アルカナ22枚と小アルカナ(ワンド、ソード、ゴールド、カップ)で構成されています。
ワンドは力、ソードは知性、ゴールドは物質、カップは感情を支配しています。
タロットによっては、占星術と深いつながりがあるものもあります。
易(えき)
易とは中国の書物「易経」にその内容が書かれてあります。
六十四卦(ろくじゅうよんけ)のいずれかを割り出して、吉凶を占います。
※易には乾(天)・兌(沢)・離(火)・震(雷)・巽(風)・坎(水)・艮(山)・坤(地)の八卦(はっけ)があり、それらを2つ組み合わせたもの(8×8)が六十四卦です。
易、そして易経は日本とつながりが深く、江戸時代の武士は易経全ページを独唱できたと言います。
また、昭和の時代の経営者には易の教養がある方が多かったとも言われています。
心理学(集合的無意識)で有名なユングも易を学んでいたそうです。
余談ですが、相撲の取組の際、行事が「はっけよい」と掛け声をあげるのですが、その「はっけ」とは易の「八卦」のことです。
辻占(つじうら)
偶然出会った物事で、将来の吉凶を判断するのが辻占(つじうら)です。
例えば、黒猫がよぎったら、靴紐が切れたら凶、悪いことが起きる、なんてことを思った方も多いのではない方と思います。←これも辻占に当てはまります。
辻占は本来、辻(二つの道路が交差しているところ)に立ち、辻で聞こえてくる人の会話から未来を予測したり、吉凶を判断することを指します。
おみくじ
誰もが一度は、おみくじを引いたことがあるのではないでしょうか?
大吉、吉、中吉、小吉、凶、大凶……。
神社にお参りに行くと必ずおみくじを引く人もいるかと思います。
おみくじも占いで言えば卜(ぼく)に属します。
相(そう)
相とは見た目や物の形、場合によっては色などで吉凶を判断する占いのことです。
万物のほとんどには形と色があります。
形、色のバランスで吉凶を判断する。
例えば、服にこだわる、服で運気を上げるのは、相に基づいた行為とも言えます。
よく人は見た目じゃないと言われたりしますが、運命学の観点から言えば、相を整えた方が運気は確実に上がります。
見た目はかなり重要です。
手相
手相とは、掌にある皺、形、肉付き、指の長さといった手の形相によって占うことを指します。
手相の歴史は古く、4000年ほど前の古代インドでは、既に手相があったとされています。
旧約聖書、新約聖書にも手相の記述があります。
手相は、インド、中国、台湾から、ヨーロッパまで幅広い地域で占われている占術です。
日本には平安時代に入ってきたとされています。
人相・顔相
顔の形、目や口、鼻などの配置、肌付き、眉の角度などで吉凶を占うのが人相・顔相です。
性格分析や金運を推し量るのに使われることが多いようです。
また、ホクロの位置も重要とされています。
人相・顔相も歴史が古く、紀元前460年には既に研究されていたと言われています。
顔の左右対象具合や輪郭(丸型、四角型、ホームベース型)で性格や人からの捉えられ方、上中下で分割し年齢域の分析を行っています。
風水・家相
鬼門、裏鬼門という言葉を聞いたことがある人もいらっしゃると思いますが、不吉な方位とされる鬼門、裏鬼門はそもそも家相の言葉です。
風水は中国発祥の環境学であり、主に土地の地脈や地勢、気候で吉凶を占うもの。
家相は九星気学を取り入れた日本独自のものとされており、特に家に特化した相で判断することを指します。
風水は日本でも一時期ブームになったので、知っている方も多いと思います。
ちなみに、古都・京都は古い時代、家相をベースにして設計されたと言われています。
姓名判断
名字と名前の形で運の吉凶を判断するのが姓名判断です。
実際は字画や音の響きも考慮されます。
歴史としては、漢の時代の中国陰陽五行説に由来した相字法が元になっていると言われています。
自分の名前はもちろん、お店の屋号、芸名、ニックネームなど、実は姓名判断で付けられた名前は多数あります。
ビジネス運が下がっている人は、あえてビジネスネームを変えるということを行うと良いかもしれません。
霊(れい)
霊感やインスピレーションでその人の運気を読むのが霊(れい)の占いになります。
霊視、透視はまさに霊(れい)の占いです。
また、その場所にいて、気持ちが良い場所、気持ちが悪い場所を判断するのも霊(れい)の一種と言えるでしょう。
一般的に霊(れい)の占いは「見える」こととされがちですが、人によっては音や声が「聞こえる」、体に「入ってくる」、体で「感じる」のも霊(れい)の一種です。
余談ですが、意外と霊(れい)の感覚が鋭く、俗にいう「見える」人は多いようです。
また、直感で占う人もいますので、霊(れい)の中には直感、インスピレーションも含まれます。
体へのアプローチ
ここまで占いについて書いてきましたが、運命学は体へのアプローチもあります。
心と体はつながっており、体が健康であれば、心も結果的に良くなり、運が開けてくるというのが基本的な考え方です。
占い師の中には、以下に記す医(い)や山(ざん)の教養が高い人がとても多かったりします。
もちろん、体を通じて、自分の運命を見つめ直す、省みる、改善できるポイントを探る、実際に手を入れ体の機能を向上させることが大切になってきます。
医(い)や山(ざん)から占いへと興味が移る人もかなりの数に上ります。
医(い)
医という言葉は、古代中国、周代の官名であり、医療行政を司る役割や医者の長という言葉でもあります。
一般的に医(い)とは、東洋医学全般のこと。
古くからある医療と捉えても大きくは問題ありません。
鍼灸
鍼灸は2000年以上の歴史があると言われています。
鍼や灸(モグサを炊いたもの)で経脈の活性化を図ります。
特に鍼は日本でも普及された医(い)でもあります。
日本では飛鳥時代に朝鮮半島を経て入ってきたとされています。
漢方
漢方は鍼灸と同様に、飛鳥時代に日本に入ってきました。
ただし、一般的にはその後、室町時代にさらに入ってきた漢方の知識に加え、日本独自で発達したものとされています。
漢方は体を構成する要素である気、血、水がうまく巡ることを目的とされています。
気功
気功は一説には4000〜5000年の歴史があるとされています。
元気の「気」は気功の気。
「病は気から」という言葉を知っている人も多いと思います。
気功には調身、調息、調心の三要素が含まれているのが必須とされています。
山(ざん)
山(ざん)とは運動、体操のことを一般的には指します。
自らが体を動かし、心と体の改善を図ることを目的としています。
一時期ブームになったランニングや登山も山(ざん)の一種と捉えることができるのかもしれません。
ヨーガ
心と体の調整、統一を図る修行法、ヨーガ。
呼吸、姿勢、瞑想を組み合わせて行います。
またヨーガは哲学思想でもある点が見逃せません。
自分の心と体を結びつけ、内なる真我と宇宙を結びつけ、人と人とを結びつける。
ヨーガこそ、ここでは書き切れないぐらい奥が深いものです。
太極拳
東洋哲学の大極思想を取り入れた拳法。
元々は中国、宋代からあるとされています。
武術、戦闘術であったのが太極拳ですが、現代では健康法として行われていることが多いです。
四肢を使いゆるやかな弧を描くような円の動きが特徴です。
独唱
一般的に山(ざん)として取り扱われていないのかもしれませんが、独唱も含めてよいと考えます。
お経、マントラ、呪。
これらを声に出して心身を整え、宇宙や深い意識とつながるアプローチが独唱です。
瞑想状態で唱えるのが良いとされています。
占星術は命(めい)、卜(ぼく)、相(そう)、霊(れい)を網羅している
一般的な占星術は命(めい)の占いとされています。
しかし、実際は命(めい)だけでなく、卜(ぼく)、相(そう)、霊(れい)も使って運命を読み解いていきます。
ここでは5000年の歴史ある占星術のさらなる奥深さを解説していきます。
占星術の卜(ぼく)
ホラリー占星術
ホラリー占星術とは質問されたその時、その場所でホロスコープを作成し、未来予測をしたり吉凶を読みあてる手法です。
※質問されたタイミングがその質問の誕生日ですので、命(めい)も合わせ持ちます。
技術的には古典占星術を用います。
ホラリー占星術が使える占星術師は往々にして、スキルが高い傾向があります。
アストロダイス
12面体の星座、10面体の惑星、12面体のハウス(宮)、それぞれのサイコロを振って質問に答えたり、吉凶を判断するのに用います。
判断の方法は、古典占星術の技法を用いることがあります。
アストロダイスはホロスコープを作成しないため、手軽にできる利点がありますが、情報が少ないため、むしろ読み解くにはセンスが必要です。
占星術の相(そう)
占星術風水法・家相
あまり知られていませんが、占星術にも風水法・家相があります。
引越しの吉方位や自分の運を上げる外国の国などを特定するのに用います。
また、家の運気を上げるための家相的な役割を担うことも可能です。
ホロスコープにおける惑星の配置
占星術の上級者向けになりますが、ホロスコープの惑星の配置によって、その人の運気を読み解くことができます。
例えば、アセンダントからディセンダントの間に惑星が多い人は大器晩成型を意味したりします。
実は占星術の上級者の一部は、ホロスコープの相(そう)からインスピレーションを得て占う人います。
占星術の霊(れい)
使う理論を変える
占星術は非常にたくさんの理論があります。
例えば、有名なアスペクトだけでも66種類あると言われています。
一流の占星術師はその時々で使う理論をダイナミックに変える傾向があります。
その判断基準はズバリ、インスピレーションです。
インスピレーションを駆使して、ホロスコープを読みますし、インスピレーションでホロスコープの読み方が変わります。
ホロスコープそのものを使い分ける
一般的に占星術鑑定で使われるホロスコープは、誕生日+生まれた時間・場所から割り出したアセンダントチャートと呼ばれるものが多く使われます。
ですが、太陽星座を起点としたソーラーチャート、月星座を起点としたルナーチャート、その他アセンダントを起点としたイコールハウスチャート、日の出時間で割り出した日の出図チャートなど実際は多岐に渡るのがホロスコープです。
一流の占星術師になってくると、ホロスコープを使い分けることを行います。
もちろん、インスピレーションで「この質問にはルナーチャートで読もう」といった形で使い分けるのです。
占いは自分との答え合わせ
占いに興味を持たれる方はたくさんおられます。
もし、これから占い鑑定を受けたいと考えている方は、ぜひ、事前に質問したい内容に加えて、自分なりの答えを用意してみてください。
占いの結果と自分の答えが合っているか?
ずれている場合は、何がずれの原因なのか?
占い結果と自分の答えを合わせていくことで、自分の運命に取り入れた方が良い要素や、足りないものがかなり明確に見えてきます。
占いは経営者、リーダーの方ほど向いていることが多いのですが、理由は、経営者、リーダーの方は自分で答えを準備するのが習慣になっているからです。
自分との答え合わせのために占い鑑定を受けられる方が非常に多いのです。
有意義な占い鑑定にするためにも、ぜひ、自分なりの答えを用意して臨んでみてください。
真中伸也が考える運命学の本質
そもそもなぜ、運命学があるのか?
運命学の本質は「自他共栄」にあります。
自他共栄とは、言葉通り、自分と他者が栄えること。
自他共栄には、己を知り、相手を知り、互いに協力し合い助け合う姿勢が必要になってきます。
運が悪い人、人生苦しんでいる人の多くは、自他共栄の視点が足りないことがほとんどです。
※自分のことばかり考えている人は、運が上がらないどころか、誰も助けてくれないので下げ止まりが効きません。
運は人から運ばれてきます。
自分が良き人であれば、人は良き運を運んでくれます。
自分が悪き人であれば、人は悪い運を運んできます。
占い、運命学は自分を成長させ、自他共栄の社会を築くためにあるのです。
成功者、成功したい人ほど占い、運命学を学ぶ必要がある
社会である一定の地位を築いた人、またこれから社会で成功したい人ほど、占いや運命学を学ぶ必要があると考えています。
占いが帝王学であるのはもちろん、先に挙げた「自他共栄」の視点を獲得し、実践していくためにです。
社会で活躍する人ほど、また、そういった運命にある人ほど、自分何で人様や社会に貢献していくのかが問われます。
占い、運命学は自分に与えられた使命を教えてくれます。
また、人とどういう関係性を築くべきかを教えてくれる学問です。
占いは苦手、という人も、学問として取り組んでみることをお勧めします。
占い、運命学の勉強法
占い、運命学を勉強したい人にお勧めなのが、古典の占い、運命学です。
古典は長い間人に愛されたと同時に、時代に左右されない普遍的な強さがあります。
人とはいったいどういう生き物なのか、社会とは何か、運命とは何か、生きること、喜びは何か?
古典の占い、運命学にはこれらの英知がふんだんに詰まっています。
もし、占星術を勉強したい場合は、ぜひ古典占星術を勉強してみてください。
古典占星術は占星術の王道にして本質です。
揺るぎない占星術は自分の身を助けるのと同時に、自分が大切にしたい人を生かし、守ってくれまます。
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